■私たちはこんな運動団体です〜業者と個人の隙間〜

 私たちは、不動産会社でもなく、宿泊会社でもなく、改築会社でもありません。小樽の空き家となった古民家を活かす運動をするNPO法人です。

 小樽の空き家となった古民家の場合、通常の不動産業者では利が小さく敬遠され、通常の宿泊業者では交流が重視されず、通常の改築業者では規模が小さいのでためらわれがちです。このように一般業者が敬遠し、一方で所有者個人では活用が困難で手に余る隙間が、私たちの運動領域です。

 とはいえ一般業者が登場する前に、需給双方ともしっかり話し合いをします。話し合いに納得が得られた場合に限り、具体的な相談をさせていただくことになります。

 小樽の空き家となった古民家は磨けば光る宝物で、小樽独特の街並み景観を形成していると確信していることから、なんとか残し、小樽独特の街並みを愛する方々に再利用を促そうと、私たちはこの組織を運営しています。

 

■運動だけでは片手落ち〜独自事業でカバー〜

 私たちは、利益を追求する一般企業ではありませんが、理事の中には、不動産業、宿泊業、改築業、あるいは行政書士などの専門家を擁しています。まず三役(代表・専務・事務局)が「運動マッチング」として、所有者・利用希望者と綿密な話し合いを行います。この際に私たちが第一の目的に掲げるのは「小樽のためになるか」という話し合い、第二に「利用希望者の純粋さ」「所有物件の利用履歴」を確認し、この「運動マッチング」をクリアした後に、不動産、宿泊、改築などの「業務マッチング」で成約を目指します。

 ところが今日はスピード社会ですので、NPOの運動だけでは資本の論理に押し潰されてしまう場合もあります。したがって「独自事業」によって、良き見本を蓄積していく方法も選択しにあります。

 

 

■運動マッチング〜催事としての運動メニュー〜

1.相談会
 私たちは、「売りたい貸したい供給者」「買いたい借りたい需要者」に小樽市広報、ホームページ、SNS、DM等の媒体を通して呼びかけ、毎年恒例の「相談会」を開催しています。もちろん無料相談です。

 

2. 交流会

 私たちは、相談会に訪れた方々や関係者をお呼びして、毎年「交流会」を開催しています。目的は、利用者(移住者を含む)の孤立を防ぐこと、小樽での生活や業務での相談に乗ること、小樽の各界各層の人々と交流することです。新たなまちづくりは新たな人材が主役と考えていますので、私たちは小樽のまちづくりの黒子として交流を促進しています。

 

3.催事

 私たちは、これまで「小樽歴史的建造物再生パネル展」「小樽移住・起業促進ハンドブック」「小樽石蔵シンポジウム」などの公益事業も公的機関や協賛各社の協力を得ながら進めています。この社会的事業によって、歴史的建造物や古民家の価値を見直す世論が盛り上がっています。

 

■運動の意義〜大局的価値の創造〜

①行政に出来ないことを民間でカバーし新たな官民協働モデルを

 需給者それぞれはもちろんですが、媒介となる私たちにも選ぶ権利があります。地上げ的な営利、転売、街並みを害する改築などを目的とするような場合は遠慮させていただいています。私たちが描く理想は「良質な建物に、良質な人を、良質な起業にて支援し、ネットワークをつくる」ことですので、行政などの公的機関にはなかなかできない選ぶ能動性を民間の立場でカバーします。

 

②資本の論理や政治の論理に負けないまちづくり論理を

 資本の論理や政治の論理のみでスクラップ&ビルドされてきた、これまでの開発に私たちは疑問を抱いています。小樽の古民家を含む歴史的建造物はすでに100年前後の年輪を刻んで生き続けてきました。そこには維持してきた人々の苦労、地域に育んできた文化、そして現存する安心などを、私たちは「まちづくりの論理」の大切な資源と考えています。現存する古民家は「そこにあり続けてほしい」と願う小樽市民の潜在的な世論です。そしてその上に立った再利用は新たな経済・文化需要を掘り起こすと信じています。