小樽歴史的建造物再利用コンテスト結果発表
「この時はこうだった」という事実履歴として認識いただきますよう、お願い申し上げます。
9月13日日曜日に小樽運河プラザにて、パネル展を開催して
ご来場者の方に投票をしていただきました。
Web投票と会場での投票は合計し、「市民賞」として、上位3位まで選出し
市民賞の他にも4種の賞を用意して、各専門家の方にそれぞれの観点で賞をお選びいただき、
ささやかながら、15時半から表彰式をさせていただきました。
■技術・智恵賞:さかい家
北海道職業能力大学校特任教授 駒木定正審査員
堺町の通りに建つ本建物は、明治期の商店の趣を保ち、とくに外観はその歴史的な雰囲気を市民と観光客に伝えています。
店内はかつて商店だった時のをあらわす天井、階段、の引き戸,金庫などを意匠として活用し、落ち着いた喫茶店の雰囲気をつくっています。歴史的な建物を構成する外観と室内の要点を的確に押さえ、さらにそれを長年にわたって維持しています。
■意匠・趣き賞:JAZZ喫茶フリーランス
ソーゴー印刷株式会社代表取締役・『スロウ』発行人 高原淳審査員
JAZZ喫茶となるべき宿命を帯びて建造されたのではないか?
そう思えるほど、JAZZを感じさせる建物。「COFFEE JAZZ」と書かれていなくても、中をのぞいてみたくなります。
建物が周囲の景観とほどよく調和しており、個人的には手宮線をぶらぶら歩くとたどり着くという点が気に入っています。
とりわけ夜のフリーランスは最高の雰囲気ですね。
歴史的建造物もJAZZ喫茶も減少している中、フリーランスは全国的に見ても貴重な存在といえます。
昭和60年開店というのは今回初めて知りました。僕がプロ写真家となった年でもあり、勝手ながら不思議なつながりを感じています。これからもJAZZと写真を愉しむことのできる空間として、歴史を積み重ねてほしいと願っています。
■マーケティング賞:ソウルバー・アルバコール
小樽商科大学准教授・ビジネス創造センター副センター長 北川泰次郎審査員
マスターの個性が店舗に反映され、個性的で印象深い空間を創造し
ソウルミュージックを楽しむ顧客に的を絞り運営ができている。
〇選定基準:
- 所有者若しくは運営者の強みを生かし、歴史的建造物に反映されている。
- 独創性があり顧客ターゲットが明確である。
- 小樽の地域性、雰囲気を考慮した活用ができている。
■ブランディング賞:おたるないバックパッカーズホステル杜の樹
株式会社補償セミナリー取締役・NPO法人小樽民家再生プロジェクト代表 中野むつみ審査員
- 小樽によくある民家を活かしていること。
- 小樽らしい心落ち着く空間になっていること。
- 再び訪れたくなる雰囲気であること。
- 使われている方に、強いコンセプトがあること。
16年前に、日本ではまだなじみがなかったバックパッカーホステルを、この建物で始められたというコンセプトです。とても、小樽らしいと思いました。これは、小樽のブランディング化、そのものと思います。
■市民賞
総投票数 422票(Web投票数 247票、会場投票数 175票)
1位 旧青山別邸
2位 田中酒造株式会社本店
3位 北菓楼小樽本館
受賞者には「表彰状」と「プレート」を贈呈いたしました。
多くのご協賛、ご協力をいただき、誠にありがとうございました。
また、多くの温かいメッセージもいただき、本当に嬉しく思います。
これからも私たち、小樽民家再生プロジェクトにご注目頂ければ、幸いです。
山谷智恵子